今回の更新はいつものシリーズではなく、雑記です。
『布マスクは意味がない』の真相
2020.4.2に『布マスクは意味がない』といった情報がネットで拡散され、現在も話題になっているようです。これは、2020.4.1に政府が新型コロナウイルス対策として、
布マスクを一世帯あたり2枚配布する
ということを決めた――というニュースが拡散されて話題になってきているところに、
2020.4.2にある新聞の朝刊で、
『布マスクは有効? WHOは「どんな状況でも勧めない」』
という記事が出たことで、ネットでも騒ぎになったというものです。
つまり、簡単に言いますと
「意味がないものを高いコストをかけて配布する? ふざけるな」
と思う人が続出したことで炎上したわけです。
本当に意味がなければ、当然それはまずいでしょう。
直ちに配布の計画を中止すべきです。
ですが、本当に意味がないのでしょうか?
布マスクに意味はあります!
結論から言いますと、布マスクには一定の効果があります。つまり『布マスクに意味はある』です。
冷静に考えてみてください。
仮に布マスクに意味がないのだとしたら、マスク不足に苦しむ皆さんが一生懸命に作っている自作マスクは全部無意味ということになってしまいますよね。
給食のときに子供たちが着けているマスクも全部無意味ということになってしまいます。
さすがにそんなことはありません。
布マスクには、咳やくしゃみの際に飛沫が飛んでしまうのをある程度抑える効果があります。
手で口や鼻を押さえる(※注)よりずっと効果がありますので、その点は安心してもらっても大丈夫です。
「どんな状況でも勧めない」のは医療現場の話
実は、WHOが「どんな状況でも勧めない」と言っていたのは、簡単にまとめると布マスクは医療用マスクに比べ目が粗いためにウイルスが通過しやすいことから、医療現場では勧められない
ということなのです。
ですが今マスク着用が国民に求められている理由は、新型コロナウイルス感染者が飛沫をまき散らして感染拡大してしまうことを防ぐためです。
自身の感染を防ぐことがメインの理由ではありません。
そもそも。
ドラッグストアなどで安く売られている使い捨てマスクは、フィルターがウイルスを通してしまううえに、横や上下に隙間ができてしまうので、装着しても自身が感染するリスクを下げる効果については限定的です。
やはり期待される効果は、本人が感染していた場合に飛沫をまき散らさないことなのです。
そう考えれば、布マスクに意味がないということはありません。
十分に意味がありますし、配布されるのであればありがたく受け取って良いと思います。
※注
「手で口や鼻を押さえる」というやり方は、十分に飛沫の拡散を押さえることができないうえに、その手でドアノブなどに触れることでウイルスの拡散を助長してしまう可能性があるので非推奨となっています。
マスクがないのであればハンカチや袖を使って口や鼻をおさえるようにしましょう。